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しかし有王、喜んでくれい

「しかしあの頃は毎夜のように、中御門高倉の大納言様へ、御通いなすったではありませんか?」
 わたしは御不用意を責めるように、俊寛様の御顔を眺めました、ほんとうに当時の御主人は、北の方の御心配も御存知ないのか、夜は京極の御屋形にも、滅多に御休みではなかったのです。しかし御主人は不相変、澄ました御顔をなすったまま、芭蕉扇を使っていらっしゃいました。
「そこが凡夫の浅ましさじゃ。ちょうどあの頃あの屋形には、鶴の前と云う上童があった。これがいかなる天魔の化身か、おれを捉えて離さぬのじゃ。おれの一生の不仕合わせは、皆あの女がいたばかりに、降って湧いたと云うても好い。女房に横面を打たれたのも、鹿ヶ谷の山荘を仮したのも、しまいにこの島へ流されたのも、――しかし有王、喜んでくれい。おれは鶴の前に夢中になっても、謀叛の宗人にはならなかった。
ゴミ屋敷

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