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空気工場

 赤沢博士の経営する空気工場は海抜一千三百メートルの高原にある右足湖畔に建っていた。
この空気工場では、三年ほどの間に雇人がつぎつぎに六人も、奇怪なる失踪をした。そして今に至るも、誰一人として帰って来なかった。  ずいぶん永いことになるので、多分もう誰も生きていないだろうと云われているが、ここに一つの不思議な噂があった。それは彼の雇人が失踪する日には、必ず強い西風が吹くというのである、だから雇人たちは、西風を極度に恐れた。  丁度この話の始まる日も、晩秋の高原一帯に風速十メートル内外の大西風が吹き始めたから、雇人たちは、素破こそとばかり、恐怖の色を浮べた。夜になると、彼等は後始末もそこそこに、一団ずつになって工場を飛び出した。彼等はこんな晩、工場内の宿舎に帰って蒲団を被って寝る方が恐ろしかった。皆云いあわせたように、隣り村の居酒屋へ、夜明かしの酒宴にでかけていった。 スマートフォン広告 アドサーバー 朝顔の花一時

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