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泰親の名を聴いて

泰親の名を聴いて、千枝松もおもわず頭をあげて、自分の前に立っているその人の顔を恐るおそる仰いで視た。
播磨守泰親は陰陽博士安倍晴明が六代の孫で、天文亀卜算術の長として日本国に隠れのない名家である。その人の口からお前には怪異が憑いていると占われて、千枝松はいよいよ怖ろしくなった。  彼は泰親の前で何事もいつわらずに語った。泰親は眼をとじてしばらく勘考していたが、やがて又徐かに言った。 「その藻とやらいう女子の住み家はいずこじゃ。案内せい」  泰親はなにやら薬をとり出してくれた。それを飲むと千枝松は俄に神気がさわやかになった。彼は下部にたすけられて行綱の家の前までたどってゆくと、泰親は立ち停まって家のまわりを見廻した。それから更に眉を皺めて家の上を高く見あげた。 「凶宅じゃ」  柿の梢にはいつもの大きい鴉が啼いていた。 プラセンタ 美容と健康にヒロソフィー原末プラセンタ口コミ体験通販情報館

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